世の中には「やったほうがいい」とされる習慣がたくさんあります。朝活、筋トレ、読書の習慣、自炊、日記、SNSでの発信──どれも良いことのように語られていて、私も一時期はいくつか試してみました。特に前職で住まいを整える仕事をしていた頃は、暮らしの質を上げるために自分自身の生活も見直そうと奮闘していたことを思い出します。
ただ、続けてみて感じたのは、どれも自分にぴったり合うとは限らないということでした。無理に続けていると、だんだん心が疲れていくような感覚に襲われ、楽しいはずの習慣がストレスの種になってしまうこともありました。そんな体験から、むしろ「やらないことを決める」ことが自分の暮らしには合っているのかもしれない、と気づくようになりました。
今回は、私が実際に選ばなかった習慣や、その理由、そして「やらない選択」をしたことで暮らしがどう変わったのかを振り返りながら、あなたにも自分に合った生き方を考えるきっかけになればと思って書いています。
やらない選択が暮らしに余白を生む

「良い習慣を身につけたい」という思いは誰にでもあると思います。私自身も、仕事や副業、投資など多忙な日々の中で、自分を高めるために何か習慣を取り入れたいと考えていました。特に30代に入ってからは、健康や時間の使い方に対する意識が強まり、朝型生活や毎日の運動などを試すことに挑戦しました。
けれど、それが続くうちに、心のどこかで違和感を覚えるようになりました。無理に続けていると、心が疲れてしまい、気づけば習慣そのものが負担になっていることもありました。ある日、ふと「これ、本当に私に必要なのだろうか」という疑問が湧いてきました。
そこで思い切って、いくつかの習慣をやめてみることにしました。すると不思議なことに、罪悪感よりも解放感のほうが強く感じられました。やらないことを決めることで、これまで見過ごしていた自分の心の声に耳を傾けられるようになったのです。
やらない選択によって生まれた余白は、ただ時間が空いたというだけではありません。自分にとって本当に必要なことに心や時間を使うことができるスペースになりました。例えば、趣味の読書や家族とのゆったりした時間、散歩をしながら自然に触れることなど、以前よりも自分らしく暮らせる時間が増えました。
私の暮らしでは、「お金をかけない」「持続可能」「無理せず余白を大切に」というこだわりがあります。そのため、やらない選択はこの考え方と非常に相性が良かったと感じています。無理に頑張ることを減らすことで、自然体でいられる余裕が生まれました。たとえば、ハウスクリーニングの仕事でも、無理に毎日新しい技術を試すより、自分のペースで丁寧に作業を続ける方が結果的に長く続けられました。
私が選ばなかった習慣と、その理由

朝5時起きの習慣
朝型生活が成功の秘訣とよく言われますよね。私も「朝5時起き」を試したことがあります。最初のうちは、朝の静かな時間に自分の好きなことをする充実感がありました。ですが、夜になるとどうしても眠くなってしまい、家族と過ごす時間が短くなったり、自分の趣味に割く時間が減ってしまいました。
福岡県での暮らしは地域の行事や家族の時間を大切にしたいと思っているので、朝型に無理に合わせることが逆にストレスになりました。私にとっては、夜の静かな時間のほうが集中できて心地よいと気づき、朝5時起きはやめる選択をしました。
この経験から学んだのは、世間の「良い」とされる習慣に盲目的に従うのではなく、自分の体や生活リズムを尊重することの大切さです。無理をすると、あとで必ずどこかにしわ寄せがきてしまいます。警備員の仕事の日勤も朝早いわけではないため、自分の体力や生活リズムを優先することが精神的にも肉体的にも良いと感じています。
毎日の筋トレ
健康のために筋トレを毎日続けようとした時期もありました。筋トレの効果は感じつつも、「今日もやらなきゃ」という義務感が強くなり、段々と楽しさが薄れていったことが印象的です。仕事後の疲れた体に無理にトレーニングを積み重ねるのは、心にも体にも負担がかかりました。
私の場合、仕事は日勤のみの警備員で体を動かす機会はあるものの、あえて筋トレに時間を割くことがストレスになっていたのです。そこで、週に数回のストレッチや軽い散歩に切り替えました。これなら無理なく続けられるし、気持ちも楽になります。具体的には、週に3回、仕事帰りに30分ほど近所の公園を歩く習慣をつけました。体を動かすことは続けられ、心身のリフレッシュにもつながっています。
毎日完璧に筋トレをしなければならないと思い込んでいた自分を解放できたことは、大きな気づきの一つでした。完璧さを求めるよりも、心地よさを優先することで体を動かすこと自体が楽しくなりました。前職の庭の剪定作業でも、無理に体を酷使するより、こまめに手入れをする方が続けやすかった経験があります。
SNSでの毎日の発信
情報発信は大切に思いながらも、SNSで毎日投稿する習慣には向いていませんでした。ネタ探しや写真の編集に時間とエネルギーを費やすあまり、肝心の暮らしが忙しくなりすぎてしまったのです。特に副業で記事作成の仕事をしている私は、文章を書くこと自体は好きですが、「発信するために生きているわけではない」と感じるようになりました。
その後、投稿頻度を減らして、書きたいことや伝えたいことがある時だけ発信するスタイルに変えました。結果として、自分らしい発信ができるようになり、心の負担も軽くなりました。今ではSNSは暮らしの一部でありながら、無理なく続けられる距離感を保っています。たとえば、週に1〜2回、前職の経験や日々の気づきをテーマに投稿することが習慣になっています。
こうした変化は、「やらなければ」という気持ちに押しつぶされそうになった時に、自分のペースを見つめ直したおかげだと思います。読者の方にも、自分らしい情報発信のあり方を考えてもらえたら嬉しいです。
やらない選択をして良かったこと

心の負担が減った
習慣をやめることで「やらなければ」というプレッシャーから解放されました。これまで何度も自分を責めてしまうことがあったのですが、その機会がぐっと減り、心が軽くなった感覚を味わっています。特に警備員の仕事は体力勝負ですが、日勤のみなので疲れはあっても生活リズムは安定しています。だからこそ、仕事以外の時間はできるだけストレスフリーに過ごしたいと感じるようになりました。
心の余裕ができると、小さなことにも感謝できるようになり、家族や友人との関係も穏やかになりました。以前は「もっと頑張らなきゃ」と気負い過ぎて、かえって自分も周りも疲弊させていたのかもしれません。例えば、前職の庭仕事の際も、無理に毎日作業するのではなく、天気の良い週末だけ時間をとるようにしたことで、家族との時間も大切にできています。
自分に合った暮らし方が見えてきた
誰かが良いと言っている習慣ではなく、自分が心地よいと感じる暮らし方を選べるようになりました。例えば、投資もSBIラップやiDeCoのように、手間をかけずに長く続けられる方法を選ぶようにしています。NISAは過去に利用していましたが、手間がかかり管理も難しかったため、より自動化されたSBIラップに切り替えました。無理のない範囲で積み重ねることは大切ですが、無理をしすぎると続かなくなってしまいます。
やらないことを決めたことで、時間にも気持ちにも余裕が生まれ、その余白があるからこそ、本当にやりたいことに集中できるようになりました。私の場合は、副業のクラウドソーシングで記事を書く時間を確保できているのも、大きな安心感です。実際、週に10時間程度を副業に充てることで、収入の足しにもなり、生活にゆとりが生まれています。
暮らしの中で何を優先し、何を手放すかは人それぞれ違います。私の経験が、あなたが自分らしい暮らしを見つけるヒントになれば嬉しいです。
やらない選択が向かない人もいる
もちろん、習慣を続けることで充実感を得る方もいます。ルーティンがあることで安心感が増す人、目標に向かってコツコツ積み重ねることに喜びを感じる人も多いでしょう。私自身も、以前はそういうタイプでした。
やらない選択がすべての人に合うわけではありません。大切なのは、自分の心と体の声に耳を傾けることです。もしあなたが何かを無理に続けて辛くなっているなら、少し立ち止まって、自分にとって何が心地よいかを見極めてみる時間を取ってほしいと思います。私も警備員の仕事を始めてからは、自分の体調管理をより意識するようになりました。朝起きて必ずカーテンを開けて2分間だけ外の空気を吸うことも、気分を整えるために取り入れています。
生活の中での選択は、誰かの基準に合わせるのではなく、自分の感覚を大事にすることが豊かな暮らしにつながると感じています。
『やらない』を決める勇気
やらない選択をするには、最初は少し勇気が要りました。私も「これをやめると怠けているのではないか」「成長できなくなるのではないか」という不安に苛まれました。特に30代になり、将来のことや健康面での不安もあったからです。
それでも、やめる決断をしたことで、暮らしが以前よりずっと楽になり、自分らしさを取り戻せた実感があります。何かを続けることだけが正解ではないのだと、今は心から思えます。手放すこともまた、人生の中では大切な選択肢の一つです。
例えば、私が前職で7年間続けたハウスクリーニングや庭の手入れも、最初は大変でしたが、無理せず自分ができる範囲で続けることを心がけました。障子や襖、網戸の張り替え作業も、毎日大量にこなすのではなく、週に3〜4件を目安にして、体への負担を減らしました。そうして「やらないこと」を決める勇気があったからこそ、今の暮らしを楽しめているのだと思います。
もし今、「やらなければ」と感じることに疲れているなら、一度立ち止まって、自分が本当に大切にしたいことに目を向けてみてください。具体的には、今日寝る前に、不要なアプリ通知をオフにすることや、次の休みにスーパーで保存食を1つだけ買い足してみることをおすすめします。こうした小さな行動が、暮らしの負担を減らすきっかけになります。
私自身、これからも自分のペースを大切にしながら、無理なく続けられる習慣を見つけていきたいと思っています。暮らしに余白があると、ふとした瞬間の豊かさを感じられるものです。


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